再診料引き下げ「理解も納得もできない」−日医(医療介護CBニュース)

 日本医師会は2月12日に開いた緊急記者会見で、来年度の診療報酬改定で診療所の再診料を2点引き下げ、病院と69点で統一することになったことを受け、「(診療所の再診料引き下げには)理解も納得もできない」などとする日医の見解を発表した。

 見解では、診療所の再診料引き下げは結果的に地域医療連携を完全に断ち切り、医療崩壊をさらに深刻化させるものだと批判。その上で、日医が中央社会保険医療協議会(中医協)委員の立場になく、十分な説明を果たせなかったとして、「非常に残念でならない」とした。
 また、診療側委員は再診料を診療所の水準で統一するのであれば合意できるとの見解を示していたと指摘。それにもかかわらず、結果として統一に合意したという点だけが「ひとり歩き」し、なし崩し的に診療所を引き下げて統一することになったとの認識を示した。
 さらに財源の配分についても言及。診療所の再診料を引き下げるため、財務省の支配によって「あえて財源がないという既成事実を作らざるを得なかったのではないかとの不信感を抱かざるを得ない」などとしている。
 その上で、中医協の決定は尊重するとしたものの、今回の診療所の再診料引き下げにより、2012年度改定以降、財務省主導の財政中立による「締め付け」がさらに進むことに強い危惧の念を示した。

 最後に、中医協に対して診療報酬改定の結果を確実に検証し、医療現場や国民医療に与えた影響を謙虚に掌握するよう要望。一方、政府に対しては、日本の医療全体を見据えた医療政策を構築し、国民的合意を得て政治主導で実現するよう求めている。

 会見で竹嶋康弘副会長は、診療所の再診料2点引き下げを受け、「今後、診療所が4月からどういう形になるか、正直言って不安だ」との懸念を示した。
 また、同席していた中川俊男常任理事は、「再診料を統一する時に財源がいくら掛かるかを決めて、残った財源でその他の重点課題をやるべきだった」と指摘。再診料は「地域医療を再生する重要な原資」であるとして、それを下げて他を優先するのは「本末転倒」と強調した。
 一方、新設されることになった再診料の「地域医療貢献加算」については、「基本診療料の中の再診料と加算では意味が違う」などと述べた上で、算定要件について「多くの診療所が取れるような緩い要件にするよう要望したい」との考えを示した。


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